キレやすい管理職への「パワハラ防止」としての
アンガーマネジメント教育研修
2022年4月、すべての企業で「パワハラ防止法」が義務化
2022年4月から「パワハラ防止法」が中小企業を含むすべての企業で義務化されました。大手企業では2020年6月1日から始まっていますし、すでに実施している職場も多いかと思います。
その上で、社員へのパワハラ教育や相談窓口の設置などの基本的な対策は行っているが「部下にキレやすい管理職が数名いるので、自分の怒りや感情コントロールができるように彼らにアンガーマネジメント研修を受けさせたい。」というご相談を受けることが最近多くなりました。
その際、担当の方から「その該当者だけに、アンガーマネジメント研修を受講してくれとは言いづらい…。」といったお声もよく聞かれます。
このようなケースでのアンガーマネジメント研修のお勧め実施方法は、
(1)該当者が所属する部署を含めた「いくつかの部署合同」で、全員でアンガーマネジメント研修を実施する。
(2)該当者の所属する部署で「オンライン形式」で全員でアンガーマネジメント研修を実施する。
の二つですが、その理由を以下にご説明しますね。
「怒る人」と「怒られる人」:実はどちらにも役立つアンガーマネジメント
アンガーマネジメント研修は、管理職だけでなくその下の部下も学ぶと効果が倍増します。
なぜならアンガーマネジメントには、(A) 「自分が怒った時に、怒りの感情を上手にコントロールする方法」だけでなく、(B) 「自分が怒られた時に、相手の怒りの感情から、自分を守る方法」が、研修内容に含まれるからです。
しかし問題なのは、パワーを持つ管理職とそうでない部下が一緒に同時に受講するのはあまり現実的ではないということ。部下が上司に気を使って委縮してしまい、純粋に学ぶことができないからです。
そこで(1)「いつかの部署合同」であれば、管理職は管理職でのグループで、部下は部下のグループで、階層別に学ぶことができます。同じ研修内であっても、管理職と部下でグループを分けたり、また研修そのものを管理職用と一般職用に分けて行ったりすることでこの問題を回避することができます。
また(2)の「オンライン形式」であれば、そもそも上司と部下が同じ空間に同席する必要がないので、部下も安心して一人で受講することができます。
怒りの感情をコントロールして、衝動的な言動をしないスキルを学ぶワークショップ型社員研修。講義で理解→ワークショップで体感するので、明日から使えるスキルが身につきます。 メンタルヘルス社員研修、対人コミュニケーション研修、チームワーク向上セミナーなど、職場の「心理的安全性」を高める人気の研修です。
自分や相手の「怒りの原因」を知る
アンガーマネジメント研修では、「怒りの感情が湧いた時に、暴力的な言動をしない方法」と「相手に怒りをぶつけられた時に、自分を守る方法」を学びます。しかし大切なのは、怒りが発生した時の「対処法」だけでなく、怒りの「原因そのもの」にも働きかけること。
怒りの原因に働きかけることで、怒りっぽい人は、怒る量そのものを減らし、怒りをリクエストの形でおだやかに表現できるようになります。また怒られるのがとても苦手な人は、なぜ自分が怒りに対して恐怖や嫌悪感を感じるのかを知っておくことで、自分の心身が蝕まれることを予防することができます。
その時に大事なのが、自分や相手の「怒りの地雷」が何かを知ること。
「怒りの地雷」とは、それが起こるとムッとしたり、かっとなったり、衝動的な怒りが湧いてきやすい状況のことです。
この「怒りの地雷」は、一人一人異なるため、自分や相手がどんな状況で怒りが湧いてきやすいかを、チェックシート等で、知っておくことがとても大切です。
楽しく前向きな「パワハラ防止」教育としての、アンガーマネジメント研修とは
社員へのパワハラ教育は、一度実施しておしまい、というものではありません。繰り返し教育(リマインド)していかないと「なし崩し的に忘れてしまう」ことが多いからです。
パワハラは絶対に許さない、という強い表明は不可欠ですが、それと同時にもっと楽しい形で、「こうすると、自分の感情をコントロールできて楽だよ」とか、「こうすると、怒られた時にも自分を必要以上に責めなくてすむよ」など、受講者本人が「これは役に立つな~」を感じられるスキルをプレゼントしてあげることが、とても「前向きな」パワハラ予防策になると思います。
働く人が心理的安全性を感じられる、健康的な職場づくりのために、色々な形で、楽しく「リマインド」できるといいですね。
「問題の原因」にアプローチするから効果が高い、アンガーマネジメント研修
弊社の法人向け集合研修「アンガー・マネジメント研修」では、対面またはオンライン研修で、チェックシートで自分や相手の怒りの傾向(=怒りの地雷)を知り、ワークシートを使って怒りの原因に気づいていく作業を行います。
怒りを感じたり、イラッとしたりする回数を減らして、受講者自身と周囲の人の、双方のストレスを減らすのが目的。その上で、実際に怒りが自分や相手に発生した時の、感情のコントロール法を学びます。
講習では理論だけでなく、グループ・ワークショップ形式で、実際に一つ一つのステップを体験しながら学ぶことができます。
他にも「対人コミュニケーション研修」や「セルフケア呼吸体操研修」、パワハラ防止を含めて管理職が最低限知っておくべき「ラインケア研修」など、各種法人向けメンタルヘルス研修やストレスマネジメント研修のメニューをご用意しております。
主なメニューはこちらからご覧いただけますので、自社の従業員のための教育研修をお探しの方はどうぞご参照ください。
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